WORKS

四代目 中澤農園 BRAND DESIGN

2018

北海道勇払郡むかわ町に穂別(ほべつ)という町があります。そこで代々営まれてきた中澤農園さん。三代目から四代目への当主継承にあたり、名称やロゴデザイン、ヴィジュアルアイデンティティ、ツール制作など総合的にお手伝いさせていただきました。

はじめに穂別の中澤農園さんをおたずねし農場を見学。中澤農園さんの歴史や、農業への考え方、つくられている作物のこと、これからどのような農園にしたいのか、町への想いなどなど…様々なことを詳しくおうかがいしました。そうして得たエッセンスを持ち帰り、ロゴをデザイン。今度はご当主ご夫婦をSHIMAUMA DESIGNにお招きして、ロゴのプレゼンテーションを行ないました。その際に活動する屋号を「四代目中澤農園」としませんか?というご提案も行ないました。

そのプレゼンテーションで大枠が固まったものを、再構築したり、戻したり、意見交換やブラッシュアップをくり返し生まれたロゴマークです。明治創業の伝統を持ちながらも、若く晴れやかで挑戦心のある四代目当主のMさんのお人柄も表現したデザインとなりました。

ロゴの下部、明治創業に挟まれた稲穂のマーク。ロゴの中にロゴという変則的とも感じられる意匠ですが、歴史のある商標やトレードマーク、紋章等ではよく用いられている方法を採用し、中澤家の家紋と、献上米を作っていたという農園の歴史を込めたマークを、ロゴマークの中に置きました。


ロゴマークは情報量が多く、さらに縦長という形ですが、これも使用するシーンを想定してうまれたもの。とはいえ、ロゴは様々な場面で使用されるので、その用途に応じてイメージを踏襲しつつ使用できるようにパターンも制作。


ロゴマークとともに生まれたV.I(ヴィジュアルアイデンティティ)のコミュニケーションヴィジュアル。中澤農園さんの作物、メロンにスイカとうもろこし、アスパラやとうがらし…牛を盛り込み(名物のだるまいもはだるまさんで表現)、さらに見た方には直接的には伝わらないところにも中澤農園さんでのエピソードを盛り込んでいます。一見して伝わる雰囲気、見ると理解できるもの、伝えたいもの。お客様には直接伝わらずとも大切にしたい想い、気付くとおもしろいあそびの要素…などなど、伝えるべきところとそうではないところをコントロールして設計されたヴィジュアルです。


そのコミュニケーションヴィジュアルは当主Mさんの名刺の裏面にも。この絵をきっかけにコミュニケーションが深まるように…。名刺を渡すシーンを想定した「体験」のデザインをしています。色はSさんのお名前にちなみ和の配色をテーマに「常磐緑(ときわみどり)」。色にも想いを込めています。


中澤農園さんとの出会いをつくっていただいた奥様Sさんの名刺は淡いピンク色(灰桜)に。裏面にはSさんが長年培われてきた個人プロジェクト用の名刺として機能します。


その後制作した、四代目中澤農園リーフレット。夜のたき火が印象的な表紙にロゴマークを。こちらも想いがいっぱいつまった内容は別の記事でご紹介します。


こちらの中澤農園さんでぜひ知っていただきたいのが「穂別だるまいも ゆきとろろ」。だるまいもとは長いもよりもおしりがふくらんでいる山芋の一種。このだるまいもの生産を先代から取り組んできた中澤農園さん。「ゆきとろろ」の名前の通りすりおろして山かけにすると絶品です。長芋よりもねばりととろみが強く味が濃厚。見学の時に「ゆきとろろ」をいただき持ち帰ったのですが、那珂家では好評すぎてほとんどがこどもたちの口に…涙。もっと食べたいとあらためて注文させていただきました。僕はデザイナーですが仕事でも実生活でも本当に自分がよいと思ったものしかおすすめしません。僕自身、この「ゆきとろろ」を大切な方にお贈りしたりしています。通年で販売されているそうですが、旬は冬(11月〜)と春(4月〜)。冬はみずみずしいしゃきしゃき感を。春は畑の雪の下で冬眠して、熟成された旨味があります。山かけ好きな方にぜひ味わっていただきたいなぁ。中澤農園さんのサイト[ (こちら) ]からも購入できるそうです。
 このイラストはリーフレット用にやまだなおとくんが描いたもの。実はやまだくん、生まれは中澤農園さんのある穂別ということを、今回のお仕事がきっかけで知りました。生まれ故郷の農家さんに関われるという素敵なご縁をいただいたお仕事でもあります。

4G NAKAZAWA FARM BRANDING
DIRECTION:TAKAYUKI NAKA by SHIMAUMA DESIGN
DESIGN:TAKAYUKI NAKA and NAOTO YAMADA by SHIMAUMA DESIGN
COPYWRITING:SHIMAUMA DESIGN
CLIENT:4G NAKAZAWA FARM